Case Study実績紹介
AGARA CRAFT
Wakayama Brewery
Client Information
株式会社吉田
地ビールのイメージ払しょく
アメリカでは、クラフトビールが市場の約10%を占める。
株式会社吉田は、今後日本でもクラフトビールがトレンドとなると見込み、約15年前からクラフトビール事業を開始。
1994年の規制緩和により、日本でも「地ビール」ブームが訪れるかと期待しましたが、「美味しくない」というイメージだけが根強く残り、未だに多くの人がクラフトビールを敬遠。
また、消費者は「ビール=メジャーメーカー」という、既成概念もあり、参入障壁が高く非常に厳しい業界でもある。
地ビールの悪いイメージを払しょくさせるために、マイクロブリューワーの醸造家や専門家からの知見を得たり、仮説を立てて実証する取り組みを行った。これらの取り組みを通じて得た技術力を活かし、クラフトビールの普及を目指して事業を展開する。
ブランドネームとラベル
ブランドネームは商品展開する上で非常に重要であり、自社で決定することが一般的でした。
しかし、株式会社吉田では、和歌山大学の学生のマーケティング事業の一環として、学生主導で和歌山県下の住民の応募によって決定。
名前は「AGARA あがら」。
あがらは、和歌山弁で「私たちの」という意味があり、クラフトビールが地域の人々によって育てられ、愛され、慕われることを表しています。
また、AGARA CRAFTというブランドネームの周りに、和歌山弁がちりばめられおり、東京などの他の地域に進出しても、和歌山出身の方がそれを見て、地元を懐かしんでもらうためや、その方言で盛り上がれるようにしています。
コンセプトメイク
クラフトビールが導入期から成長期に入ると、競合他社が増え、商品の差別化が厳しくなってきました。品質だけでなく、マーケティングも重量です。
クラフトビールの主原料のほとんどを輸入に頼る中、株式会社吉田では、「All WAKAYAMA」というコンセプトのもと、地域の活性化に貢献するために和歌山産の水、大麦、ホップ、フレーバーを調達しています。
課題の一つであった酵母に関しては、和歌山工業高等専門学校との産学連携により、南高梅の母樹や熊野桜から天然酵母を単離することに成功した。酒精酵母として学術的にも認められ、現在では株式会社吉田内で培養しており最大の強みとなっています。
店舗マーケティング
醸造した商品は併設したブルーパブにも提供されます。試作品やお客様からのOEM商品は、店舗内で直接提供され、消費者の意見を聞けるダイレクトマーケティングの仕組みを構築。
醸造家が自らヒアリングすることでテイスト等を微調整し、より精度の高いクラフトビールの提供を実現化させています。
和歌山から世界へ
加太の新工場の設立は海外展開を目的にしたものでした。2キロリットルのタンクを6基導入すると共に「缶」での対応も可能としています。
現在では、アメリカ、カナダ、オーストラリア、上海、マカオ、ベトナム、台湾に輸出され「AGARA」ブランドが和歌山から世界へ羽ばたき、様々なシーンで活用されています。
Contact
お問い合わせ
まずは、お問い合わせから。お気軽にご連絡ください。